作家紹介
- 小高一民
- Kodaka Kazutami
- 弘法大師ゆかりの地である満濃池エリアに作品を展示することになり、真言僧侶として彫刻家として不思議な縁を感じています。
私は、常に「生」「性」「死」という命の循環をテーマに作品を作り続けています。弘法大師著作『秘蔵宝鑰』に「生まれ生まれ生まれ生まれて生のはじめに暗く、死に死に死に死んで死の終わりに冥し」という一節があります。無明の中、生きることは辛く厳しいもの。しかしひとたび無明の眼鏡を外せば楽しさと美しさに満ちている。
この縁(えにし)に感謝しつつ・・・。
- 展示作品について
テーマは「乗(じょう)」それは「救いの乗物」。その機能やカタチには目的地までの過程を如何とするかという命題への洞察や希望が込められている。子宮のカタチを保持している「空・母」という、今一度現在の私に引き戻してみようかと思った(子宮回帰願望などでは無い)。世界を「空」又は「空性」と言い切ったのは、かの龍樹。「空性」の海を子宮のカタチをした「乗」の車窓から五感を越え自由自在に眺めることができたら。
- タイトル:「空・母」
展示場所:旧琴南中学校
「空・母」
- まんのう町エリア